Sweet Heart
 


「葵君のことは流唯達に任せて私達は準備を頑張ろう!」


「そうだね!」



流唯と武蔵が居なくなった後、亜沙美はニッコリと笑って言う


私も頷き、再び準備を再開した



今は流唯と武蔵に任せるしかないよね…


葵君…今頃どこで何をしてるのかな…
























風が吹き、真っ青な青空に広がる羊雲が流れていく



俺はただ流れる雲を眺め、ぼんやりと考える




「あぁー…!くそっ!わかんねぇ」



さっきからこの言葉の繰り返し



俺が今頭を悩ませてるのはあいつが原因だ




わかんねぇ…何で真智はあんな顔するんだよ…




最近、同じ家に暮らしてるというのに会話がほとんどない


とは言っても普段から俺はあまり話す方じゃないけど、それでも真智はいつも笑っていた



だけど今では笑うどころか、なぜか距離を置かれている気がする



…ったく。俺が何かしたっていうのかよ


俺は真智のために許嫁であることを解消させてやりたいだけなのに…




もやもやと胸に残る正体不明の嫌な感じを取り払うように寝返りをうって目を閉じる



あぁー…考えるのめんどくせぇ…とりあえず寝るか…



そう思い寝込みを決めようとしたその時━…




━バシャッ!

















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