Sweet Heart
 


「つ、めてぇ…」


「寝てないで目を覚ましやがれ!」



突然水をかけられ、目が覚めた俺はゆっくりと起き上がり、水をかけた犯人を睨む



その犯人とは武蔵…



「文化祭の準備も全く手伝わねぇで何してるのかと思ったら、屋上で寝てたのか!」


「うるせぇな。別に良いだろ」



バカでかい声がやけに耳に響き、鬱陶しいと思いながら低い声で呟いた


しかしそんな俺の態度が余計に武蔵の怒りを煽ったらしく、更に大声を出して怒鳴り始める



「良くねぇよ!文化祭の準備はな、クラス全員でやるって決まってるんだよ!」


「知るか。俺は文化祭なんかに興味はねぇよ。勝手にやってろ」


「何だ、その態度は!」



面倒なことが嫌いな俺はうるさく怒鳴る武蔵を邪険に扱うような態度をとった



うるさいからわざと怒らせるような態度をしたけど…やっぱりウザい



隣で騒ぐ武蔵にこれ以上絡むのが面倒になって無視をすると、

流唯がいつものニコニコとした笑みを浮かべて武蔵を止める



「まぁまぁ、落ちついて。葵もあまり野生のゴリラを怒らせると危険だから止めなよ」


「それもそうだな」


「誰が野生のゴリラだ!」



結局、流唯も武蔵の怒りを煽って武蔵は血管が切れそうなくらい怒っていた



ていうか、俺に怒らせるなって言っといて流唯が1番怒らせてるし…



相変わらずの毒舌炸裂な流唯に思わず苦笑してしまった




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