Sweet Heart
確かに!
ヒーローマン(偽)なら許嫁になることにはっきりと承諾してない!
それなら婚約は破棄に…
「そんなことしたら蘭が許さないだろうな~!」
「はっ!?」
五十嵐さんはヒーローマン(偽)に笑いかけると、何かを耳元で話し始めた。
そしてヒーローマン(偽)の表情が徐々に曇っていく…。
「…ってなるけど良いのかな?葵。」
「ぜっ、絶対嫌…。」
「って言うわけで葵も承諾したね!」
そう言って、いつの間にかヒーローマン(偽)も承諾してしまった。
「でもやっぱり納得できな「姉ちゃん。ちょっと…。」
ヒーローマン(偽)がダメになっても負けじと抵抗する私に、楽ちゃんは私の肩を叩いてある所を指差した。
「そんなに…真智は葵君と結婚するのが嫌かい?」
「葵と真智ちゃんなら美男美女の夫婦になれるのに…。」
「親父と五十嵐さん、かなり悲しんでるよ?」
「うっ!」
あまりにも私とヒーローマン(偽)が反発するものだから、ついにお父さんと五十嵐さんは泣き出した。
私が涙に弱いの知ってて泣くなんて卑怯だよ~!
「仕方ない…。諦めるしかねぇんじゃねぇ?」
そして力尽きたヒーローマン(偽)は負けを認めようと言った。