Sweet Heart
━ガチャッ…
「うわぁ~!」
入った瞬間、私は思わず叫んでしまった。
磨いたように綺麗な玄関、そして私の家より何十倍もある広いリビング…。
その上、リビングの隣には和室があり、来客用の部屋を含めて部屋が4つもあった。
「凄いですね!キッチンはいっぱい収納スペースがあって便利だし、お風呂の床なんか大理石でビックリしちゃった!それにそれに~…」
私は興奮のあまり、うるさい位に喋り続けた。
だって、家では考えられないことが沢山あって凄いんだもん!
楽ちゃんやここちゃんにも見せたかったな~!
そんな興奮する私を見た鳥羽さんは
「ハハ!榎本様はお元気ですね!」
「へっ?」
声をあげて笑っていた。
私はもの静かそうな鳥羽さんが声をあげて笑っていることに驚く。
「榎本様ならきっと葵様とうまくいきますよ。
だから安心して下さい。」
そう言って鳥羽さんは私を見て優しく笑った。
鳥羽さん…
私が不安になってたことがわかってたんだ…。
「そうですね!ありがとうございます!」
そして私は返すように満面の笑みを向けた。
そうだよ。大丈夫!
葵君は悪い人じゃないのわかってるじゃん!
これから葵君のことを知っていけば良いんだよね!