Sweet Heart
 


すると…



━バンッ!



「へっ?何、今の大きな音?」



突然、玄関からとても大きな音が聞こえてきた。



何?泥棒!?



静かに立ち上がると、恐る恐るリビングから玄関を覗き込む。



その時…



━バンッ!



今度は前から何かがもの凄い勢いで滑り込んできて、私の横にある壁に激しく激突した。



まるでボーリングのようだ…。



「痛って…!香山、何しやがる!」


「葵君!」



何と滑り込んで壁に激突したのは、私の許嫁である葵君だった。



って、何で普通に起き上がれるの!?



さすがヒーローマン(偽)なだけある…。



「あんたが逃げようとするからでしょ。」


「らっ、蘭!」



今度は7頭身はあるんじゃないかと思う位素敵なモデル体型で、顔も綺麗な大人の女の人が現れた。



一体、この人は誰!?



「あら!あなたが葵の許嫁の真智ちゃん?」


「はっ、はい!」



女の人は私に気づくと、瞬間移動のように素早く私の所に来た。



私はどうして良いかわからず、返事をして頷いた。



「やだ~!超可愛い!さすが私の義妹になる子だわ!」


「いっ、義妹!?」



そして女の人は力強く私を抱きしめ、私はわけがわからず頭を混乱させていた。




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