Sweet Heart
どこまで最低なんだ…。
この親父達は…。
「ふざけんな!早く戻せ!」
『や~だね!今日はもう遅いし~!』
「何がもう遅いだ!?どうせ居酒屋で飲んでるんだろ!」
『でも嫌なものは嫌だもん!』
電話越しで聞こえる五十嵐さんの声。
直す気、全くなし!
『それより、孝史が真智ちゃんに言いたいことがあるから代わりなさい!』
「ったく。わかったよ!
真智、おじさんが話があるんだと。」
「お父さんが?」
私は葵君から電話を受け取り、お父さんに話し掛けた。
『真智~!元気か~?お父さん、真智に会えなくて寂しいぞ~!』
「何言ってるのよ!そもそもこうなったのもお父さんのせいで…」
『だぁ~!説教はいらん!俺は、真智に言いたいことがあるの!』
完全に酔っ払っているお父さんの声はやたら大きくて、離れていても葵君に聞こえてそうだ…。
我ながら情けない父親を持ってしまった…。
「で、話したいことって?」
本題に入り、私はお父さんに聞いた。
『別に子供を作っても良いから、気にせずヤりなさい!』