Sweet Heart
………子供?
━……っ!?
「なっ、なっ…何言ってんのよ!」
ようやく意味を理解した私は、これでもかと言う位、顔を紅くする。
今の…葵君に聞こえてないよね?
そう思い確認しようとしたが、どんな顔をしているか恐ろしくて見れなかった。
『何って将来のことだよ!俺も努も、早く孫の顔が見たいの!』
「孫の顔って…私と葵君はそんな関係じゃ…」
『とにかく、今日から葵君と毎日一緒に寝なさい!
では、健闘を祈る!』
━プツ…プー…
「どうした?」
切れた携帯電話を片手に、硬直して動かなくなった私。
そんな私に葵君が肩を叩いた。
「なっ、何!?」
「いや。何って…真智がどうしたんだよ?」
思わずビクついてしまった私は、葵君を避けてしまった。
やだ!
お父さんにあんなこと言われてから意識しちゃうよ!
この家にいるのは私と葵だけ…。
何が起こるかわからない。
お父さんが言う、そういうことがないとは言いきれない…。
「わっ、私!リビングで寝る!」
「はっ?」
そう言って、私は葵君の前を通り過ぎようとした。