ピエロなあなた
「見えてないけど、見えそうでヤバイからさ。」


「あ、ありがとうございます。」


「この間、○○駅で見てくれた人でしょ?」


「え?あたしを覚えてくれたんですか?」


「ああ。まだ若いのに、無理して千円もチップ入れてたからさ。」


「だって、払わないで帰る人を見ていたら、何だかすっごく悔しくて。」


「ありがとな。でも今日は払わなくていいぞ。今日の分、この間もらったし。」


そう言いながら、TAKUさんはあたしの頭を、グシャグシャと撫でた。






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