ピエロなあなた
「じゃあ俺、もう行くけど気をつけて帰れよ。」


そうだった。付き合ってる人じゃないんだから、デートじゃないんだから、こうして一緒にいられるだけで奇跡なのに、なぜかこの時間が永遠のように感じていた。


「うん。」


TAKUさんは最高な笑顔で、あたしに手を振ってくれた。



人ごみの中に、TAKUさんの姿が消えてしまった。

あたしも帰らなくちゃ。帰ったら、さっそくTAKUさんのサイトへ行って、書き込みしようかな。掲示板じゃなくていいの。携帯メールほどすぐじゃないけれど、サイトから確かメールも出せたはずだから、メールでお礼が言いたい。







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