鳥籠に絡む鎖
「おい、飯は?」
「冷蔵庫の中に…あるよ」
「持ってこい」
「...うん」
私は渋々頷くと、ドレッサーの椅子から立ち上がった。
そしてキッチンへ行き、昨日の残り物を取り出して、電子レンジに入れる。
温まったご飯やおかずを御盆にのせ、夕矢の元に持ってった。
「はい」
「おぅ」
一言返事をすると、夕矢は私の手から御盆を少し、強引に奪った。
そして無言のまま、さっき温めてきた食べ物を食べ始める。
「お前は食べねーのか?」
「うん、食欲ないし...」
「そーか」
「......」
...会話終了。
それからずっと私と夕矢は、一言も話さなかった。
昔は、こんなんじゃなかったのに...
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