鳥籠に絡む鎖

過去の記憶



私と夕矢の出会いは、今から三年前...
高校二年生の時に、クラス替えで同じ組になって知り合った。

その時私と夕矢は偶々席が隣で、二人でよく授業中小声で話してた。


夕矢の第一印象はチャラ男で、格好良い人。

茶色く染めた髪、少し焼けた肌、整った顔...
チャラいくせに優しいから、女子の殆どが夕矢の事を気にしていた。

私もその一人だった。


優しくしてくれる夕矢の事が好きで、夕矢と恋人同士になれたらな...
と、よく妄想をしては顔を緩ませてニヤついていた。


そんな片思いの最中...
高校二年生になって約三ヶ月が経った頃。

学校に来てすぐ、夕矢がこんなことを言い始めた。


「今日の授業、サボって遊びに行かね?」


私はその誘いが嬉しくて、私を誘ってくれたことが嬉しくて...
「うん!」って、元気よく頷いた。

その後、先生や生徒にバレないよう、二人で学校を飛び出した。





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