おいでよ、嘘つきさん。

喧嘩狂

メリッサは家についてからも、腹が立っていました。
「なんなのよ！コマデリには呆れたわ！」

「コマデリは、頭が悪すぎるのが欠点ね！」

「コマデリと計画を立てるのは無理！寧ろ、邪魔なくらいよ！」

「でくのぼうって言われるのも納得よ！」

「もう、良いわ！私が計画を立てて、コマデリに従わせよう！これが１番だわ！」

メリッサは、コマデリに意見を求めるのを諦めました。メリッサは、すぐに机に向かい計画を練りはじめました。
「絶対に町を出る！」
メリッサは決意を胸に、必死に考えました。



窓から光が差し込み、メリッサは朝が来たことに気が付きました。
「徹夜しちゃったのね。だけど計画は完璧だわ！」

メリッサはベッドに倒れ込みました。
「明日には町を出る…」
疲れていたメリッサは、少し仮眠をとることにしました。


メリッサはハッとして、目覚めます。仮眠のつもりが深く寝入ってしまったからです。慌てて時計を見ると、１５時半です。

「良かった…。まだ、余裕だわ」
メリッサは起き上がり、身支度を整えます。昨日は、コマデリにきつく当たってしまったので、今日はコマデリのためにお菓子に力をいれるつもりです。
また、いつもの食料品店に向かうため家を出ました。

今日も向かいの女性はメリッサへ呼びかけます。
『魔法使いさん！昨日の野菜おいしかったわ。さすがは、魔法使いさんね！』

「ありがとう、今日もお菓子あげるね」

『魔法のお菓子をありがとう！あ、変な警察官もいるんだから気をつけてね！』

「うん、わかってるよ」

『はぁ、魔法使いさんが心配！遠くへ行っては駄目よ！変な警察官に捕まるわ』

「大丈夫だよ。買い物に行くだけ」

『駄目よ！７丁目なんて！』

「じゃあね！」

『７丁目は駄目よ！魔法使いさん、帰りを待ってるわね』

女性は嬉しそうに笑い手を振っています。７丁目なんて、この町にはありません。いつもの事なので、メリッサは気にもせず食料品店へ向かいました。