おいでよ、嘘つきさん。

甘い男


「メリア、依頼だ。こいつの、ありったけの情報を頼む」


「アルストロ…。この男の情報で良いのね?」


「ああ。実業家で金持ちのボンボンだ。メリアからしたら、よだれの出るような男だぜ」


「へぇ〜、この男がねぇ。まぁ、軽いわね。支払いは分かってるわね?」


「ああ。前金だろ?ほらよ。で、残りは情報をもらった後だ」


「はい、どうも。じゃあ、ちゃちゃっと仕事してくるわ」



メリアの今回のターゲットは、実業家アルストロ。

金を動かす側の人間です。

アルストロの情報を手に入れる事は、金を手に入れることと同じ意味があります。


それと同等の金をメリアは貰えるのです。


メリアはアルストロの写真を見て妖艶に笑います。


「このお坊ちゃんなら、軽いわね」


メリアにとっては朝飯前の依頼だと思いました。


しかし、メリアはアルストロの依頼を受けた事を後に後悔することになるのです。


そんな事になるとは思いもよらず、メリアは余裕の微笑みを浮かべていました。
< 168 / 185 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop