おいでよ、嘘つきさん。
しかし、頭の中はフル回転です。


可愛らしいと思った男性がアルストロ。

つまり、ターゲット。

つまり、お気に入りになった男性を騙して情報を盗まなければいけない。


メリアは汗が流れます。


「最悪だわ!!」


何故メリアは最悪だと言ったのか?


それは、気に入った男性と恋をしなければいけないから。

その恋は本物であってはいけないのです。

しかし、気に入った男性だと本物の恋にしたくなってしまうのが人間です。


メリアは焦りました。


「写真と全然違うじゃない!」


メリアは自分の事を、よく知っています。


事前に写真を見て、気に入りそうなら断るようにしていたのです。


今回も、写真では弱々しい男性でした。

なのに、目の前にいるのは爽やかで可愛くてメリア好みの男性です。


メリアは依頼主を恨みます。

「やられた!!」


依頼主は、どうしてもアルストロの情報が欲しかったのです。

依頼主とメリアは長い付き合い。

メリアの事は、よく知っています。
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