おいでよ、嘘つきさん。

美しい髪

フワフワと軽く揺れる長い髪が美しい女の子がいました。

彼女は産まれた時から、豊かな髪を持っていたため産婆は驚き、｢この子は、とても頭が良くなる｣と言いました。

両親は喜び｢プラタナス｣と名付け、大切に育てました。

プラタナスの一日は、朝の5時に起床、お祈りをして顔を洗い、外を散歩。
6時には軽い朝食を食べ、本を読む。
学校に行く前には、母親がそれはそれは丁寧にプラタナスの髪を磨いでくれます。
学校が終わると、一度家に帰り、母親に髪を磨いでもらいながら学校での出来事を報告します。
外に出かけても、必ず17時には帰宅し夕食までに宿題をしなければいけません。
18時には夕食が始まり、19時からは勉強を、21時の就寝前の30分は、また必ず母親に髪を磨いでもらいます。
プラタナスは文句一つ言わず、12年間この生活を続けました。

｢息がつまりそう。よく平気ね｣、｢言うがまま、空っぽ頭のプラタナス｣等、言われても｢私のためを想ってくれてるのよ｣と、軽く受け流し気にもとめませんでした。
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