おいでよ、嘘つきさん。
アザミは帰り道、色々と考えました。
オリーブに伝えるか、伝えないかを悩みました。

「オリーブの夢を叶えるために、何が必要か教えてあげてからよね」

「それとも明日、ご夫妻がいらっしゃった時に話そうかしら」

「でも、オリーブに言わない訳にもいかないし」

「いや、明日びっくりさせてあげたいわ」

「そうね!明日、驚かしてあげましょう」

アザミは、オリーブに話さない事にしました。
今日に話そうが、明日に話そうが、学校に通えるようになる事実は変わらないのです。
だったら、今日わざわざ教える必要もありません。
オリーブの事だから、緊張して逆効果だと考えました。
アザミは「明日が楽しみ」と思いながら、家へと急ぎました。


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