おいでよ、嘘つきさん。
翌日、アザミは朝早くから準備に取り掛かっていました。
お茶、お菓子、椅子、テーブル…、準備をします。

家に人が来るだなんて、想像していないため模様替えをする勢いでバタバタと物を出してきます。

お皿にしてめ、全て一人分なのです。

何とか、似たような柄を探さないといけません。

オリーブは「僕も手伝います!」と、何の疑問も抱かずに手伝います。
オリーブは、動くことが基本的に好きなのです。
それに、アザミが動いてるのをぼーっと見てるなんてするはずもありません。

二人で、バタバタと動きました。

何とか、それなりになりました。
オリーブは喜んでいます。
アザミも満足げです。

アザミは時計を見ました。
9時ちょうどです。アザミはオリーブを見ました。
相変わらずの汚れた服と髪です。
アザミは言いました。
「オリーブ、今すぐ服を着替えなさい」

「え!何でですか?」

アザミは悩みつつ言いました。
「綺麗な部屋にしたんだから、綺麗な服の方が似合うわよ」

オリーブは悩んでるようですが、納得したようです。
「わかりました!」

元気に返事をして、部屋に走っていきました。
アザミは、その間に椅子を2つ足しておきました。

しばらくして、オリーブが顔だけ覗かせて恥ずかしそうにしています。
アザミは笑ってしまいました。
「何、照れてるの。さぁ、来なさい」

オリーブは照れ笑いをしながら姿を見せました。
アザミは「やっぱり似合ってる」と満足げです。
真っ白のシャツに、オリーブ色のズボン。
銀色の髪とオリーブの瞳に、よく合っています。
後は、ボサボサの髪を何とかしないといけません。
「オリーブ、三面鏡の前に座りなさい」

オリーブは、慣れない服装に緊張しながら三面鏡の前に座りました。
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