おいでよ、嘘つきさん。
失言
「プルメリアは死神が見えるらしい」
この話しは、瞬く間に町中に広まります。
「プルメリアの母親に死神がついてるらしい」
「プルメリアの母親は近々死ぬらしい」
「プルメリアに近づくな」
町中の人々は、プルメリアを恐れました。
町中の人々だけでなく、プルメリアの両親も恐がります。
特に母親は、涙を流して恐れ気が狂ったかのようになってしまいます。
父親はプルメリアから母親を離し、プルメリアを監視するようになりました。
「母さんに、何かしたら許さんぞ」
父親はプルメリアに言います。
しかし、プルメリアは首を横に振り答えるのです。
「私は何もしないわ。するのは死神様よ」
父親にはプルメリアの言葉が、忌ま忌ましい呪いの言葉に聞こえるのです。
「プルメリア、いいか!母さんに二度と近づくなよ!」
プルメリアは父親に怒鳴られ、気分が悪くなります。
自分は何もしていない、プルメリアは思っていたのです。
しかし、アスターはプルメリアに興味津々です。
プルメリアにとって、それは大変嬉しいことでした。