おいでよ、嘘つきさん。
力強く生きる、そんな意味をアスターから教わったような気がします。


「アスター、ありがとう」


プルメリアは素直にアスターにお礼をしました。

アスターは何のことか分からないといった表情。


プルメリアは、決意します。

「いつまでも、くよくよしてちゃ駄目よ!明るく生きる。アスターのためにも!」

プルメリアに力が湧いてきました。

母親の死を乗り越えたのです。

それからのプルメリアは、町を歩くときも堂々と笑顔です。

町の人々は、相変わらずプルメリアを恐れていますが、プルメリアは気にしません。


「母親を亡くしたのに、何で元気なんだ?」

「おかしな子供だ」

「新たな獲物を探しているぞ」


人々は、口々にプルメリアを罵ります。


父親も、相変わらずでプルメリアとは口を聞きません。

プルメリアは少し寂しい気持ちになります。

でも、アスターがいるのです。

アスターのためにも、いつまでもくよくよなんかしていられません。


「大丈夫!私にはアスターがいるもの!アスターも私がいるから大丈夫よ」


プルメリアは、アスターを心の支えに毎日を過ごしていました。


しかし、アスターの体調は一向に良くならないのです。

日々、衰えていくアスター。

そんなアスターを勇気づけるためにも、プルメリアは元気に毎日を過ごすことを意識していました。
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