おいでよ、嘘つきさん。
「アスターには、死神なんか見えない!!!」
咄嗟に出た言葉。
プルメリアの意思とは無関係に出た言葉です。
アスターは、真剣な表情のままプルメリアを見つめています。
プルメリアの呼吸は早くなり、それ以上は何も言えませんでした。
アスターは、ため息をつくと少し残念そうな顔で言います。
「そっか。俺には死神が見えないんだね。分かったよ、俺の本音も言う」
プルメリアは耳を塞ぎたい気持ちになります。
しかし、アスターは大きな声で言いました。
「プルメリアが里子に行くのは嬉しいよ」
アスターの感情の篭っていない言葉。
これが答えです。
プルメリアは力をなくし、アスターの部屋を後にしました。
一人になったプルメリアは、ぼんやりと一点を見つめ思います。
「もう二度と死神の話しはしない」
プルメリアは、静かに目を閉じました。