狼系不良彼氏とドキドキ恋愛【完】
「うっ……うぅ……うわぁぁぁぁん!!!!」
何だかまるでジェットコースターに乗っているみたい。
さっきからあたしの心は急上昇と急降下を繰り返してる。
「何で泣くんだよ。そんなに俺が嫌いか」
「ちがっ……」
「だから、泣き止めって」
「泣かせたの……狼谷君だもん!!」
「ったく。離せばいいんだろ?」
「だ、だ、だ、ダメ!!!!」
あたしのことを力強く抱きしめる狼谷君がその腕を弱めた時、あたしは思わず両腕で狼谷君の体をギュッと押さえつけた。