狼系不良彼氏とドキドキ恋愛【完】
触れるだけのキス。
だけど、そのキスから狼谷君の愛を感じられて。
キスを受け入れながら、目の前にある幸せを噛み締める。
『……――二度と俺に関わるな。分かったな』
そう言って一度はあたしから距離を置こうとした狼谷君。
それなのに、また戻ってきてあたしを抱きしめてくれた。
狼谷君があたしと離れようとした理由も、その葛藤も……――。
『この先、どんなことがあっても、俺がお前を守ってやる』
その言葉の意味も。
この時のあたしにそんなことを考える余裕はなかった。