狼系不良彼氏とドキドキ恋愛【完】
「ヒロちゃん、ごめん。あたし……」
「あぁ、そうか。桃華には彼氏がいるんだったな」
あれ?今、『彼氏』の部分を強調した……?
ヒロちゃんはスッと手をひっこめた。
「あたし、ちょっと寄るところがあるからここでバイバイしよう?」
「こんな時間にどこに寄るんだよ」
「このすぐそばに、彼氏のバイトしてるラーメン屋さんがあるの」
「へぇ……。だけど、桃華の彼氏怒ってるんじゃねぇの?」
「だからこそ、会いに行きたいの。ちゃんと誤解を解きたいし」
それに、ほんの少しだけでも星哉の顔を見たいから。