狼系不良彼氏とドキドキ恋愛【完】
ただ、不安だけが募っていく。
『星哉』と呼ぶ瑞穂ちゃんの声。
星哉の腕に当たり前のように腕を回した瑞穂ちゃん。
『瑞穂』と呼ぶ星哉。
『そんなの考えるだけ無駄』
あたしとヒロちゃんのことなんて……どうでもいいような言い方をする星哉。
星哉にとってあたしは一体なんなんだろう……。
付き合い始めてから今の今まで、ドキドキワクワクして、星哉の言葉に一喜一憂して。
あたしにとってそんなキラキラした毎日が星哉にとってはどうってことのないただの日常なのかもしれない。
『別にどうだっていい』
もしそうだったとしても、あんな言い方しなくてもいいのに……――。