狼系不良彼氏とドキドキ恋愛【完】
「……――ここ、出るぞ」
「えっ?どうして……――」
「いいから」
「あっ、桃華ちゃん、またねっ!!」
星哉に引っ張られるようにファミレスから出て行った瑞穂ちゃん。
突然のことに呆然としてしまう。
二人は……どうして一緒にいたんだろう。
もしかして……寄りを戻したのかな……?
元々お互い嫌いになって別れたわけじゃないみたいだし、よりを戻してもおかしくない。
星哉のことを思って、星哉から手を離したのはあたし。
それなのに、どうしてこんなに苦しいの?
どうして……どうしてこんなにも……切ないんだろう……。