狼系不良彼氏とドキドキ恋愛【完】
「まぁ俺は、最初から桃華と別れる気なんてなかったし」
「……へっ?」
「つーか、別れた振りしてやってただけ」
「え?」
何?あたしと別れる気がなかったってどういうこと?
だって、稲葉君の交換条件を飲んだ日、電話で別れようと告げたあたしの電話を一方的に切って終わりにしたのに。
ていうか、別れた振りをしてた……?
その言い方、まるで最初から稲葉君の思惑を知っていたみたい……。