狼系不良彼氏とドキドキ恋愛【完】
「キャッ!!」
「ようやく、桃華に触れられる」
受け身を取っていなかったあたしは、星哉の大きな胸に思いっきり顔をぶつける。
「……――もう一度聞く。俺ともう一回やり直す気あるか?」
それって、星哉はまたあたしとやり直す気があるってこと?
ねぇ、星哉。
そうだって思ってもいい?
「あたし……――星哉が好き。ずっとずっと大好き。別れてた間も、ずっとずっとずっと大好きだったよ!!」
大きな背中にギュッとしがみついてそう言うと、星哉はあたしの体を抱きしめる腕に力を込めた。
「もう、絶対に離さない」
「うん……っ、約束だよ?」
「あぁ。ずっと、こうしたかった」
体中に感じる星哉の熱に嬉しさが込み上げてくる。
あたし、また……星哉と付き合っていけるんだ……。
そう考えるだけで、何故か涙が溢れてくる。