狼系不良彼氏とドキドキ恋愛【完】
「は?つーか、何で泣いてんだよ」
「だって、嬉しくて……。この指輪、別れてる間に用意してくれてたんでしょ?」
「あぁ。つーか、正式には別れたんじゃなくて、別れた振りをしてただけだし」
「でも、もし……あのまま寄りを戻すことができなかったら……この指輪どうするつもりだったの?」
「ありえねぇよ」
「ありえない?」
「俺、お前のこと離す気なかったし。もし離れていこうとしても、俺は絶対にお前を離してやらない」
「本当に……?」
「あぁ」
星哉と至近距離で目が合う。
星哉は頬に伝うあたしの涙を指で拭うと、唇にそっとキスを落とした。