狼系不良彼氏とドキドキ恋愛【完】

「学生証……わざわざ届けてくれてありがとう。それから、転ばずにすんだのも狼谷君のおかげ。本当にありがとう」


「別に」


「それと、さっきは……本当にごめんなさい……。狼谷君が学生証を届けに来てくれたなんて全然知らなかったから……。あの謝り方……みんなに誤解されちゃったよね……」


「謝り方?」


「ほら……あたしが何度も謝ったから、狼谷君が謝らせているみたいに見えただろうし……。みんなの目には狼谷君が悪者みたいに映っちゃってたみたいだから」



狼谷君は目を丸くして、ほんの少しだけ驚いているように見えた。
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