狼系不良彼氏とドキドキ恋愛【完】
第四章 アブナイ秘密
「俺、ずっと前から熊井さんのことが好きだったんだ。よかったら付き合ってくれない?」
「……え?」
昼休みに隣のクラスの斉藤君に呼び出されて裏庭に行くと、唐突にそう切り出された。
思いがけない告白に言葉を失う。
斉藤君があたしのことを……?
斉藤君といえば、いつもニコニコと笑顔を絶やすことなく、男女問わず人気のある人。
サッカー部のエースである愁太と肩を並べるくらいの実力の持ち主だ。
そんな斉藤君があたしのことを好きだなんてまさか……――。
「答えは急がないから。考えてくれる?」
「えっ……でも……」