狼系不良彼氏とドキドキ恋愛【完】
「ハァ……。もう授業始まっちゃった……」
今更授業を受ける気になんてなれないし、サボっちゃおう。
たまにはいいよねっ。
斉藤君が去った後、あたしは裏庭の芝生の上に腰を下した。
日差しは暖かいけれど、やっぱり風が吹くとかなり寒い。
ブレザーの下のセーターの袖を引っ張り出して両手を擦り合わせる。
「沙希に話したら……なんて言うかなぁ」
斉藤君からの告白を断ったって知ったら、『マジ!?超もったいない!!』と大騒ぎするだろう。