狼系不良彼氏とドキドキ恋愛【完】
高校二年生で初恋なんてちょっぴり遅いけど、ようやく好きな人ができたのに。
こんなにも心焦がれる相手を見つけて、毎日がキラキラと輝き始めた矢先。
その相手が男の子を好きだったなんて……。
狼谷君をどんなに好きになっても、絶対に報われない……。
頭の中ではちゃんと理解しているつもりなのに、どうしても気持ちを断ち切れない。
ううん、違う。
断ち切ろうと思えない。
だって、そんな衝撃の事実を知った今でも狼谷君のことが好きで好きでたまらないから。
「……――お前、こんなとこで何してんだよ」
その時、頭上から聞き覚えのある声が落ちてきた。