狼系不良彼氏とドキドキ恋愛【完】
ねぇ、狼谷君。
あたし、どうしたらいいのかな?
好きなの。大好きなの。
それなのに、この恋は絶対に叶わない。
だからと言って狼谷君へのこの感情は薄れるどころかさらに強くなる。
今こうやって目を見て言葉を交わしているだけで、心臓がおかしくなりそうなほどドキドキと高鳴っているの。
「ねぇ、狼谷君」
「あ?」
「どうしたら友達になれる?」
「友達って?」
「あたし、狼谷君と友達になりたいの……」
恋人になれないのなら、せめて友達になりたい。
喉の奥から言葉を振り絞ってそう言うと、ボロボロと涙が溢れた。