愛 -エイエン-
「あっ海兄ぃお帰りなさい♪」

「海斗お帰り♪もう用事は済んだの?早かったね♪」

私服に着替ないまま海斗はリビングに行くと、瑛奈と優依は楽しそうにお菓子の盛り付けをしていた。

「うん。ただいま♪何作ったの?」

『クッキーぃ♪』

海斗の問い掛けに声を合わせて言う瑛奈と優依に、海斗はつい笑ってしまった。

「アハハっ!美味しそうだね(笑)」

「…食べる?ア〜ン♪」

笑顔でその光景を見ている海斗に、瑛奈は出来立てのクッキーを口まで運んであげた。

「ッうまい!」

「海兄ぃ、優依のも食べて♪ア〜ン♪」

「ッうん、本当うまいよ!」

クッキーを口にした海斗は、笑顔で素直な感想を言った。



海斗は他の女子達にはクールであまり喋らないが、瑛奈と妹の優依と母親には優しかった。



「あっ!海チャン!手洗って着替えてから食べなさい!!」

「…(笑)はい…」

つまみ食いを母親に怒られた海斗は、瑛奈と優依に笑われながらリビングを後にすると、足早に部屋に着替えをしに行った。
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