愛 -ｴｲｴﾝ-

「ﾊｧ〜…何で陸斗はそう、強引なの!?(怒)」

「そう怒るなって！瑛奈が寂しいと思ったから一緒に帰ってあげてんじゃん♪それに、母ｻﾝが瑛奈に渡したい物あるらしいし♪…勿論、家寄ってくだろ？」

「…まぁ許す♪それより、渡したい物って何だろ〜♪……あっそういえばﾓﾃﾓﾃな陸斗ｸﾝは一緒に帰る女の子いたんじゃないの？」

陸斗の笑顔に、不機嫌だった瑛奈もつられて笑顔になってしまった。

「あ〜…向こうに用事が出来たらしくて断わられた♪…じゃなかったら瑛奈なんかと一緒に帰んねーよ(笑)」

機嫌が直り、笑顔を見せた瑛奈に、陸斗は照れ隠しからか、強がりを言った。

「(怒)…本ｯ当に陸斗って海斗と違ってﾑｶﾂｸ。」

「…(怒)ｯ海斗は海斗！俺は俺だから！海斗と比べんじゃねーよ!!」

『………(怒)。』



瑛奈の出した‘海斗’の言葉に陸斗は不機嫌になると、その後お互い家に着くまで、一言も会話をしようとはしなかった。