小さなきみ【短】
「愛凜ちゃん、よくその子と散歩してるよね?一度見掛けてから、ずっと気になってたんだ。それで、もしよかったらアドレス教えてくれないかな?お願いします!」
頭を下げた先輩を前に、頭の中を色んな事が駆け巡る。
先輩が、声を掛けてくれた。
先輩が、あたしの名前を呼んでくれた。
先輩が、あたしの事を知ってくれていた。
先輩が……
「……っ!」
驚きと嬉しさに支配された胸の奥が、ドキドキと高鳴る。
「……愛凜ちゃん?」
「は、はいっ……!」
まともな会話も出来ないまま、慌ててポケットから携帯を取り出す。
すると、先輩が嬉しそうに笑った。
「アンッ!」
それから、何故かチビまで嬉しそうに尻尾を振り出す。
まるで、あたしの気持ちをわかってくれているようなチビに、背中を押して貰えた気がした。
「せ、先輩、あの……」
今まで勇気を出せなかったあたしだけど、これからはきっと――…。
END.
頭を下げた先輩を前に、頭の中を色んな事が駆け巡る。
先輩が、声を掛けてくれた。
先輩が、あたしの名前を呼んでくれた。
先輩が、あたしの事を知ってくれていた。
先輩が……
「……っ!」
驚きと嬉しさに支配された胸の奥が、ドキドキと高鳴る。
「……愛凜ちゃん?」
「は、はいっ……!」
まともな会話も出来ないまま、慌ててポケットから携帯を取り出す。
すると、先輩が嬉しそうに笑った。
「アンッ!」
それから、何故かチビまで嬉しそうに尻尾を振り出す。
まるで、あたしの気持ちをわかってくれているようなチビに、背中を押して貰えた気がした。
「せ、先輩、あの……」
今まで勇気を出せなかったあたしだけど、これからはきっと――…。
END.