眼鏡の裏にSな君
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朝から夏らしい青空と白い雲が顔をのぞかせる。


部活は早朝からなのに、もう汗をかくほどに暑い。

ちなみに私はテニス部に所属している。




ラケットをケースにしまいながら、友達と肩を並べて教室へ向かう廊下を歩いていると、
職員室から聞き覚えのある声がした。




「朝から体育?」

「そうなんっすよー、それにしても暑くて;」



美術担当の小林先生と話しているのは、桜井先生だった。


朝から見れるなんて、ツイてる!




(今日は…白の下地に青のラインが入ったウィンドブレーカーとズボン…)




毎朝、先生の服装を見るのも習慣になっている。


若いだけあって、オシャレさん。いつも、どこかのメーカーの物を着ている。




それと…眼鏡。





たまーに、してきてくれる眼鏡は、私の唯一の楽しみでもある。


茶色の縁に、少し大きめのサイズのレンズ。

多分、周りからしたら伊達メガネにしか見えないんだけどね。



それと、先生はサッカー部の顧問だ。

サッカー部の男子が言っていたけど、あの眼鏡実は目が良い人がかけたら何も見えなくなる
くらいの度が入っているらしい。



どうやら、勉強のしすぎ(本人曰く)で悪くなったとか…(笑)




やっぱり、なんか先生ってかっこいい。


眼鏡とかすごく似合ってるし!反則だよ。







でも、こうして私が見てることも、大好きな事も先生は知らないんだね。
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