眼鏡の裏にSな君
そんなあたしの思いにもお構いなしのように唯は足早に職員室へ向かう。
あたしの足取りは重い。
唯は、鼻歌なんか歌いながらニコニコしている。
先生との会話を思い浮かべているんだろう。
私だって、話したい。見てもらいたい。
唯みたいに、素直に話せたらいいのに。
でも、私には勇気がないから、いつも先生を見ると顔が赤くなってダメ。
悔しい。
このままでいいの?
先生がいなきゃダメなんじゃないの?
「…りん、かりん!入るよ!」
「…ああっ、うんわかった…」
いけない…ぼーっとしてた。
先生と会うの、緊張…。
「失礼します、2年3組の佐藤かりんです」
「同じく、2年3組の吉井唯です!桜井先生…いた!」
「ん?俺か?」
あっ…先生だ。
相変わらず、かっこいい。
少し茶色のかかったくせ毛気味の髪を七三にまとめている。
でも、そう思っているのは私だけじゃなくて。
「先生~、私ぃ、さっきサッカー部の鈴木君から伝言預かったんですぅ!」
「なんやてー?」
「『今日は塾があるから、休みます』だそうですぅ」
「なんやてぇ!?鈴木の奴、また休みかっ」
「あははっ、仕方ないですよぉ」
楽しそう。
私、ついて行かない方が良かった。
こんなの、見てて辛いだけだもん。
話さないで…見つめあって、そういうの…やだっ。
「おお、かりんこ、髪切ったん?ぱっつんやな~」
へ?
先生、私に話しかけてくれたの?
え、えええっ、夢見たい。
それに…まだ『かりんこ』って呼んでくれてる。
去年のあだ名がかりんこだったから、先生までかりんこって呼んでた。
嬉しい…
「へっ、ああっ、そうなんですっ、このぱっつん流行ってますよね!」
「そうなん?俺にはまる○ちゃんにしか見えへんけど(爆笑)」
「せ、先生っひどいですよっ笑うなんてっ」
またこうして話せるなんて、嬉しいな。
好きな人と話すのって、やっぱいいね。
キュンとしたな。
あたしの足取りは重い。
唯は、鼻歌なんか歌いながらニコニコしている。
先生との会話を思い浮かべているんだろう。
私だって、話したい。見てもらいたい。
唯みたいに、素直に話せたらいいのに。
でも、私には勇気がないから、いつも先生を見ると顔が赤くなってダメ。
悔しい。
このままでいいの?
先生がいなきゃダメなんじゃないの?
「…りん、かりん!入るよ!」
「…ああっ、うんわかった…」
いけない…ぼーっとしてた。
先生と会うの、緊張…。
「失礼します、2年3組の佐藤かりんです」
「同じく、2年3組の吉井唯です!桜井先生…いた!」
「ん?俺か?」
あっ…先生だ。
相変わらず、かっこいい。
少し茶色のかかったくせ毛気味の髪を七三にまとめている。
でも、そう思っているのは私だけじゃなくて。
「先生~、私ぃ、さっきサッカー部の鈴木君から伝言預かったんですぅ!」
「なんやてー?」
「『今日は塾があるから、休みます』だそうですぅ」
「なんやてぇ!?鈴木の奴、また休みかっ」
「あははっ、仕方ないですよぉ」
楽しそう。
私、ついて行かない方が良かった。
こんなの、見てて辛いだけだもん。
話さないで…見つめあって、そういうの…やだっ。
「おお、かりんこ、髪切ったん?ぱっつんやな~」
へ?
先生、私に話しかけてくれたの?
え、えええっ、夢見たい。
それに…まだ『かりんこ』って呼んでくれてる。
去年のあだ名がかりんこだったから、先生までかりんこって呼んでた。
嬉しい…
「へっ、ああっ、そうなんですっ、このぱっつん流行ってますよね!」
「そうなん?俺にはまる○ちゃんにしか見えへんけど(爆笑)」
「せ、先生っひどいですよっ笑うなんてっ」
またこうして話せるなんて、嬉しいな。
好きな人と話すのって、やっぱいいね。
キュンとしたな。