【続】ハピバ
『サチと山本先輩ってホントに付き合ってんの?』


放課後、プリントと格闘してると、目の前で同じようにプリントと向き合っている絹子が聞く

『付き合ってるに決まってるぢゃん!!』

『でも何か山本先輩の態度変わってないし、あんたは彼女っていうより、犬って感じじゃない』

いっ……犬!?

『ちょっ絹子あたしのどこが犬なのさ!?』


『だってあんた山本先輩見つけたら走り出すし、先輩が優しかったら喜んで、先輩に怒られたら、落ち込んで…犬と一緒ぢゃない』

絹子の言ったことは、全部当たっててあたしは何も言い返せなかった


先輩も…あたしのこと犬だと思ってるのかな……





『さぁーてとプリント終わったからあたし帰るわね』

『えっ!?終わったの?』

あたしのプリントはまだ1問目しかかけていない

そういえば絹子は学年でも上位の成績だったっけ…

『あんたその調子ぢゃ朝になんぢゃないの?』

バカにしたように笑う絹子

悔しいけど、このままぢゃあ朝日を教室で迎えることになっちゃう!!


『絹子…プリント見せて?』

両手をあわせてお願いした

それなのに絹子の返答は

『自力でやれ!じゃあね』


ドアを閉めてそのままホントに絹子は帰った


『絹子のバカー鬼ー悪魔ー!!』

あたしの声は、廊下に虚しく響きわたった……
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