※公開終了間近! イロモノなアタシ
女の戦場
翌日の昼、講義をさぼって緑川スタジオに綾女を連れて向かう。


行きたくは無いけど、でも、少し芸能界の現場に興味があったから。


「真島さんのーお仕事って何だっけー? 」


えーと、芸人さんでね、今売れっ子なのよ。


巨大犬の散歩係となった以上、真島さんに何も可能性は残されていないらしい。


「しほちゃーん、あのお店のケーキがおいしそうー」
「後にしようね、綾女」
「差し入れしたらー喜ばれるかもー」


あ、珍しくマトモな事を言うね。


急いではいたが、手ぶらも何だからとケーキを買った。


何だか、よその家へのお呼ばれみたいだけど。


お嬢様の常識とも言えるな、この行動は。


ウチなんて、友達の家に遊びに行く時持たされるのは、お客さんからの差し入れの余りだったけど。


< 125 / 386 >

この作品をシェア

pagetop