※公開終了間近! イロモノなアタシ
意識して無いと言えば嘘になる、だって今も悩んでるし、最初から嫌なら嫌って言っていれば済んだ話だし。


「じゃあー私、アタックしてみるー」
「ね、何でいきなりそうなったの? だって彼氏を作らない主義じゃ無かったっけ」


可愛らしく小首をかしげた綾女は、笑顔で即答する。


「だってー、好きなんだもーん」
「あのさ、実は……」
「なーにー? 」


言えないよ、そんな純真な目をして聞かれたら。


でも、鳴瀬さんと綾女ならお似合いだし、周囲も納得してくれるだろう。


あたしと一緒なんかよりも、美男美女で。


でも何だろう、この震えは。


「志穂ちゃんー、手が震えてるよー」
「あ、うんお酒が切れたからね」


違う、それじゃアルコール依存症だっての。


鳴瀬さんを綾女や、米山に取られるのが怖くて震えてるのか?


だって拒否しまくってたろ、あたしは。
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