※公開終了間近! イロモノなアタシ
「誰よー? おせーて」


ヒロセさんが聞いて来たので、そーっと口を耳に寄せてささやく。


「ヒ・ロ・セさん」
「えー! 俺! 俺ですかぃ! 」
「そんなに驚かないで下さいよぉー、冗談ですって」


ドッと盛り上がる席、だけど鳴瀬さんの顔色は冴えない。


やっぱり、冗談でもこんな事を言うんじゃなかった。


「今日は、蘭子さんが念入りにやってくれたんです。ほら、芸人さんのお相手だし、いつもと同じじゃね」
「志穂ちゃーん、すごぉーい」


ありがとう、友よ。


でも、ここまでしても綾女の方がキレイだ。


場内が暗くなり、アナウンスが流れる。


『やって来ましたシャングリラ名物ショーターイムっ! 本日のプログラムは、何とあの不朽の名作白鳥の湖! さあ、今夜は誰が王子様かなぁー? 』


ダンスの振付師さんが変わった事もあり、クラシックなイメージ。


しかし、ここはゲイショーパブ。


当然の事だが、チュチュの股間には立派な白鳥の頭が装着されている。

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