※公開終了間近! イロモノなアタシ
とにかく都心に戻らないと、仕事だってあるし、外せない面接だってある。


「ごめん、運転させてー」
「大丈夫です、寝てて下さい。大変なんですから、鳴瀬さんは」
「うんー、何だかマネージャーみたいだね」
「ふふふ、そうですねー」


マネージャー、ん? 


何か引っ掛かる、もしかして、あたしそういうの向いてるかも。


店での役割は、ヘルプだけど、お父さんのマネージャーと言えば確かにそうだし、人と話すのだって得意だ。


「いい事言うね、鳴瀬さん」
「んー」


よし、芸能事務所の求人をあたってみよう。


何とかなるかも知れないし。


鳴瀬さんのマンションに到着すると、車を駐車場に入れて部屋まで連れて行く。


「ありがとう、じゃあお休みなさい」
「あたしこそありがとうございました」


部屋前で別れ、エレベーターに乗り込もうとした瞬間、ダダダーッと足音が聞こえる。
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