※公開終了間近! イロモノなアタシ
そういえば、この人をどこかで見た気がする。


この間のスタジオかな、芸能関係だし。


でも、深く詮索するのは二丁目ルールに違反する。


あの街では、大物歌手とウリ専が関係を持ったとしても誰も何も言わない。


マスコミに垂れ込みすらしない場所だから。


「パスタ伸びちゃうよ、早く食べなさい」
「いただきます、浩さん」


お母さんもよく料理してくれた、でも、回数はお父さんの方が多かったけど。


浩さんはあたしが食べる様子をニコニコしながら見守ってくれている、きっと亡き先輩の忘れ形見を我が子の様に思ってくれているんだろう。


「食べたら、丸丹に行かない? 宝飾品売り場見て、キラキラしよう」
「えーキラキラですか? 」
「あそこはフロアが輝いてる、だから、落ち込んでる時に行くと、何か元気出るんだよね」
「浩さんも、ヒカリモノ好きなんですね」


食事を終えて、二丁目にあるマンションから歩いて三丁目の丸丹に向かう。
< 189 / 386 >

この作品をシェア

pagetop