※公開終了間近! イロモノなアタシ
狭い二丁目を1人で駆け回り、2人の姿を探すけれどどこにも見当たらない。


ママや蘭子さん、ミミちゃんにも事情を話して捜索を手伝ってもらう事にした。


そんな中、空から雪が舞い降りて来る。


普段なら、キレイと思うけれど、こんな状況の中では嫌な暗示にしか見えない。


レイ君を刺して、自分も死ぬなんて事しないでよクミさん。


絶望してるのは分かるけど、でも、あなたはこの雪みたいに美しくて、誰よりも輝いてるんだから。


見た目は作り物だって分かってるけど、心は本当に優しくて……・


「シホちゃん、どうしよう。雪まで降って来たわよ」
「でも探さないと、クミさん本気ですよ」


手分けして全ての店をあたるけれど、結局見つからないまま夜が終わって行く。


寒い明け方、雪はまだ止まない。


はいていたスニーカーが雪でビショビショ、着ているコートも。


でも構ってなんかいられなかった。
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