※公開終了間近! イロモノなアタシ
「雪は? 」
「止んだよ、昼頃。そんなに積もらなかったし、車でも平気な位」


窓の外には、もう暗闇が迫っていた。


「そっか、積もらなかったんだ」


全てを消してくれるほどには、でも、クミさんの気持ちは少し落ち着いたように見える。


「ご飯食べてないよね? 良かったらゼリーとかあるけど」
「もー、気が利くねぇ」


2人でゼリーを食べて、あの話にはふれずにしばらくおしゃべりをした。


「クミさん、明日には退院出来るんだからさ、どっか行かない? 」
「デートのお誘いかしらー」
「そ、お茶でもしてケーキ食べて、ご飯食べようよ」
「食べてばっかりじゃない、それじゃ。ダイエットはいいの? 」


いいよ、あなたがちゃんと食事をして眠ってくれるなら。


「そんでさ、しばらく家に居候していいよ」
「やだよー、連れ込めないじゃない」
「ダメ? ママと2人じゃさみしいし、お正月みたいに人が居ると楽しいんだけど」
「心配してくれてありがとう、でもね、もう平気だよ。レイ君との事、忘れたから」

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