※公開終了間近! イロモノなアタシ
ナンパですか、まあ、いいんですけど。


米山の魔の手から逃れられるなら、ヨソの女の子が入る位は大目に……。


『どーこに電話してんのぉー? 』


その声は、一番聞きたくない。


『マネージャー、明日の予定確認』
『ふーん、そう。ね、ナルぅー、もっと飲みなよ』


あたしは、やっとの思いで言葉をしぼり出す。


「敬介、気を付けてね」
『はい、そうします。じゃあ』


横で聞いていた綾女は、クスっと笑い声をもらした。


「大変だねー志穂ちゃんー」
「色々ね、でもさ、真島さんには気を付けてね。絶対、2人で会わない方がいい」
「うんー、気をつけるからー」


あたしの宝物みたいな扱いに、お嬢様はご満足なさったらしく、肩に頭をもたれて目を閉じる。


< 311 / 386 >

この作品をシェア

pagetop