※公開終了間近! イロモノなアタシ
愛を確かめる
『ZUKA』と浩さんの店子最後日に、シャングリラの有志が集り、お別れ会を開く事になった。


そんなに広くは無い店は、常連さんや浩さんのファンからの花で一杯。


お客様も大勢いらしており、ママを始めに皆がカウンターに入り、注文をさばく。


あたしは、その中で買出しやウェイターにと忙しく飛び回る。


「シホちゃん、ジントニック」
「はーい」


浩さんは、珍しくタキシードを着て、お客さんの間を移動しており、話す余裕なんて無い。


落ち着いたら時間を取って、後で話せばいいけれど。


「本当に辞めちゃうのー、残念ー」
「色々ありまして、とりあえず実家に帰ります」


気づくと髪を少し伸ばしている、きっと、木村専務に言われたんだろう。


恋すると、人は変わる。
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