※公開終了間近! イロモノなアタシ
席を見ると、芸人軍団が群をなして座っていた。


そして、敬介も。


「シホちゃん卒業おめでとー! 」
「はい、花束」


見ると、米山が来ていない。


「ありがとうございます、米山さん居ないみたいですね」
「ヨネはさ、今、オッカケしてんの」
「は? 」
「この間、ハギモトからデビューした若手で、すんごいのが居るんだよ」


芸人が芸人のオッカケなんて、有り得ない。


「美形2人組、しかも年は15歳」
「米山さん美形好きだから」


敬介はあの件以来、米山から避けられていた。


きっと、ノリでそういう関係になる事を望んでいた彼女も、インタビューの時の態度で
分かったのだろう。


「さー飲むぞぉぉー」
「おー! 」


ドンチャン騒ぎは店の営業終了まで続き、結局、酔いもあって敬介とは2人きりになれなかった。
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