※公開終了間近! イロモノなアタシ
お詫びをしてから席を立ち、蘭子さんのテーブルに向かう。


「すみませーん、遅くなりましたー」
「おっ! 来た来たぁー」


蘭子さんのテーブルに座るお客様を見て、思わず息を飲む。


そこには、サングラスを掛けた鳴瀬さんが居たから。


「こんばんはぁ~」


まずい、声が裏返ってるし。


約束をちゃんと守って、来てくれたんだ。


「シホちゃん呼んでくれって言われてさー、何かあるの? んー? 」
「おおありですよねー、美人はすぐに忘れるけど、ブサイクはそう簡単に忘れられない毒の味がするしぃー」


ふざけてみても、無反応。


おまけに1人で来てるし、仲間と一緒かと思ったら。


期待してもいいのか? それとも、何なのか意味が分からなくなる。


きっと空腹のせいだ、ああ、ママがうらめしい。
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